11:ちょっと思い出話⑨初めてのロングツーリング⑧

懐かしい友人と別れ、めざせ!高知です。

このツーリングのスタートはこちら!

 

ponpoko-kintoki.hatenablog.com

 

高知 土佐へ!

友人と別れフェリーの港がある高知の土佐へ向かいます。まずは、宇和島市から国道320号に入ります。海沿いのルートを取らなかったのは、時間的に間に合わないかもしれないので、ショートカットのつもりでした。

320号から441号を経由して、381号に入るのですが、もうね、山の中。というか、道が険しいです(笑)四国は本当に道が険しい。

でも楽しかったですよ。途中から四万十川沿いに走るんですけど、これが気持ち良い!

清流の代表格の四万十川本当に素晴らしかったです。

ちょうどね、子供の日に絡んでて、四万十川にこいのぼりが泳いでいるんですよ。その泳ぎ方が半端じゃないんです!川の両岸にロープを貼って、そこに沢山のこいのぼりを泳がしているんです。こいのぼりの川渡しと言うそうです。こんな雄大な景色を見れるなんて、感動で泣きそうになりましたもん。これは、ぜひ一度見ていただきたいと思います。過酷な道が途中にありますけど(笑)

僕は、このこいのぼりの川渡りに触発されて、小さいこいのぼりをバイクにくくりつけて走りました(笑)元気に泳いでいましたよ。

みなさんもあると思うんですけど、結構僕は自然を大事にしたいとか、この景色をいつまでも残して置きたいって思うタイプなんです。
何でもかんでも自然保護!なんていうような人たちとは違いますけど、やっぱり人間と自然の共存は考えて行きたいですよね。東京生まれ育ちだから、余計にそう思うのかもしれませんけど、大事にしていかなければいけない物ってあると思います。そんな風に思うようになったのも、このツーリングがきっかけかもしれませんね。みなさん、ちょっとした事で良いので、自然の事を考えてみましょう。
と言いながらね、地球にやさしいと言われているEVが出た時には、つまらなくなるなぁって思ったりもしましたよ。バイクもEV化されたら、本当に嫌だなぁって思ってます(もう出始めてますけどね)ハーレーのスポーツスターのエンジンが水冷化されただけで、大変なショックでしたもん。人間なんて身勝手な物ですね(笑)

四万十川では沈下橋も見ましたよ。この当時はそんな知識がありませんから、なんで橋桁無いんだろう?なんて思ってましたけど(笑)あんな橋、怖くて走れないななんて事も思っていました。だって、バイクの教習の一本橋と同じですよ。幅は、もちろん車通れるくらいありますけど、意識しちゃえばする程、まっすぐ走れなくなる。川に落ちちゃったらどうしようなんて余計な事を考えちゃう。だからね、あの橋を渡る人たちは、きっと一本橋も得意なはずです(笑)

実はですね、今地図を見ながら当時を思い出して記事を書いているんですが、どうやら僕途中で道を間違えてるみたいなんですよ。そのまま381号四万十町に向けて走れば良いのに、途中で439号に入っているんです。この道は四万十市に向かう道です。市と町を間違えたんですね。

なぜ気がついたかと言うと、僕の記憶の中で、本当に道が険しくて、段々畑を下ったという記憶が鮮烈に残っているんですよ。で、地図を見ていたら、この439号、めちゃ険しいんです。それもGoogleEarthで見たら、見事に段々畑の中を走っているんです。これだ!と、40年近く経って気がつきました(笑)多分ね、時間的にも距離的にも相当なロスしてます(笑)船に間に合ったから良かったですけど。

四万十市に入ったら、56号に入って、一路土佐です。海に近いんでね、過酷な感じはなかったと思います。と言うより、その前に走ってた道がねぇ。国道なのに農道みたいに畑の間を走るなんてねぇ。信じられない道を通って来たんで麻痺したんでしょう(笑)

本来、ここから56号に入るつもりだった四万十町を過ぎ、須崎を越えたら土佐です。改めて地図を見てみると、高知県って大きいですね。出発した宇和島の隣から高知県ですから、高知県に入ったなんて感動は無かったかも(笑)

初めての長距離フェリー

僕ね、ずっとフェリーの港が土佐だと書いていましたけど、土佐市では無くて、高知港から出てたんですね。なぜ土佐と間違えて覚えていたかと言うと、これはねぇ、桂浜の坂本龍馬像が悪いんです(笑)坂本龍馬と言えば、土佐じゃ無いですか。土佐藩じゃないですか。坂本龍馬像を見たなぁと覚えていて、土佐と僕にインプットされてしまったんですね(笑)アホなのは今も変わりません(笑)

土佐を越えて、高知市に入り、に向かいます。僕が乗るつもりだったのは、高知から那智勝浦を経由して東京に至る航路の船体太陽のマークさんふらわあです。

港に直行したのはフェリーの予約を取っていませんでしたので、早くチケットを取りたかったんです。これもね、今考えると、なんて無謀な事をしてるんだと思いますよ。だって、現地に着かないと船に乗れるかわからないんですもん。これで、乗れなかったら、二日間野宿です(笑)まぁ、それは無いですけど(笑)今も四国から東京に出ている船があるんですが、それが当時もありましてね。徳島から出ているんです。まぁ、最悪そちらに向かえば良いかなぁなんて軽く考えてもいました。若いって素晴らしいですよね。行き当たりばったりでも何とも思わないんですから。今だったら出来ないかもなぁ。

で、船が空いてるか聞いたら、良かったぁ空いてました。乗れます。野宿しないで済みます。すぐにチケットを買って車検証を持って乗船手続きを済ませました。結構ね、ツーリングの人達いましたよ。大きな荷物を積んでね、それでね、みんな着替えてるんですよ。なんでかなぁなんて思ってましたけど、それは船に乗ってから気が付きます。

夕方といっても、夜に近い時間の出航でしたから、暇を持て余してたら、バイク乗りの人と知り合いまして、男性二人と女性一人。でね、色々と話してて、高知は見て回った?と言う話になったのですよ。僕は高知に入ったら、港直行でしたので、見てないと答えたら、見てきたら?特に、桂浜とはりまや橋と勧められたので、ちょっと行く事にしました。

まぁ、行った人はわかると思うのですが、僕は多くを語りません。桂浜で、龍馬を見て、この浜で龍馬は世界を見たのかぁと思いながら、僕には世界は見れませんでした(笑)はりまや橋に至っては、いつの間にか通り過ぎていました。彼らが勧めた理由がわかりました(笑)

そこそこ時間も潰せたし、に向かいました。先程、知り合った人達と合流して、色々と話しているうちに、乗船時間となり、バイクと共に船に乗り込みました。知り合った人達も着替えてたんですよ。なんでかなぁ、僕も着替えた方が良いかなぁなんて思ったんですけど、荷物を解くのがめんどくさいので、やめました。船に乗り込んで、バイクを固定してもらって、船室に向かうと注意書きがあったんですよ。航行中は、車両甲板には入れません。何?ヤバい。荷物下ろしておけば良かったぁ。だからみんな着替えてたのかぁ。はい、これも勉強です。みなさん気をつけましょう。楽な格好にしないと夜、寝苦しいですよ(笑)

まぁ、仕方がないと諦めて、雑魚寝の二等船室です。GWなので、やっぱり混んでいましたね。結構いっぱいでした。僕たちは、まとまって場所を確保しました。

そして、出航

をゆっくりと離れて行きます。出航です。なんでですかね。船の出航ってなんかセンチメンタルな気分になりますね。柄にもないですけど(笑)

から出るまで、デッキで見てました。いろんな事を考えてました。今回のツーリングの事やこれからの事なんかもね。を出て、暗い海しか見えなくなると、船内に戻ります。このさんふらわ船内設備があまり無いんですよ。レストランも無かったかも。事前に食べてて良かったって思いましたもん。あるのは自動販売くらいだったかなぁ。もしかしたら、一等船室の方に行けばあったかもしれませんけどね。

夜中那智勝浦に寄ります。結構な時間停泊してるんで、高知で知り合ったバイク乗りから、港でラーメン食べに行かない?って誘われました。確かに、港に屋台が出てる。面白そうだったんですけど、お腹が空いてなかったんで行きませんでした。この時の僕、あんまりラーメンに興味が無かったんですよ。今だったら絶対行きます(笑)

1時間後くらいかな那智勝浦を出航します。この時、車とか乗せたのかなぁ。あんまり音がしなかったんで、よくわかりませんでしたね。また、港の灯りが遠ざかるのを見ながら、センチメンタルな気分になって(笑)船室に戻ります。一発でセンチメンタルな気分なんて飛びました(笑)だって雑魚寝なんですもん。人一杯なんですもん。静かにウォークマン(懐かしい!)を持ってデッキに戻りました。

結局ね、船室には戻りませんでしたデッキにいるのが気持ち良くて。真っ暗な海の上を走ってるわけですけど、月明かりが綺麗でね。ずっと見てても飽きないんですよ。ちょうど、満月で、海に満月の光が反射してるんですよね。これが、僕を照らしてるかのようにずっと追いかけてくるんです。きっと錯覚なんでしょうけど、柔らかい月の光にずっと照らされてるなんて、すごい気分が良いですよ。

ずっとウォークマンで音楽を聴きながら、一人で浸っていました。良い時間だったと思います。本当に静かに色々と考えられましたもん。船の旅も良いですよ。時間がたくさんあるんで、色々と考える事ができます。だから船に乗るとセンチメンタルな気分になるのかなぁ。まぁこの旅は傷心旅行という側面もありましたからね。いや、船に乗るまで全く忘れていましたけど(笑)この時に聞いてたのは、レベッカでした。今でもレベッカを聞くと、ちょっと切ない気持ちになります。

ずっとデッキにいて、ちょっとウトウトもしたのかなぁ。夜も明けてもまだぼーっと海を見ていました。

そのうちに、デッキにも人が増えて来ましてね。高知で知り合った人達も上がって来ました。それから、ずっと話してましたよ(笑)お互いのツーリングの話とかね。趣味が会う人と話すと時間はあっという間に過ぎちゃいますね

この航路って、結構、陸地に近い所を走ってるんですよ。陸地を見ながら、今どこら辺かなぁなんて話してたりしてね。1週間前にはあそこら辺走ってたかもなぁなんて話してました。

結構仲良くなったんですよ、ほんと。だけど、またしても連絡先聞いてません(笑)人生一期一会ですね(笑)し・か・し!女の子の連絡先だけは、しっかりと聞いてました(笑)傷心旅行はどこ行ったって話ですが、別れもあれば出会いもあるのです(大笑)しばらく、この女の子とは良い感じに遊ぶようになりました。一緒にツーリング行ったりしてね(笑)まぁ、転んでもタダでは起きない僕の本領発揮というかね。ほんと、この旅はいい経験をしました(笑)

帰京

を周り、そろそろ東京です。陸地もなんとなく見慣れた風景になって来ました。確かね、18時間位の乗船時間だったと思いますよ。

横須賀の観音崎と千葉の富津の間を通って(ここは、はっきりとわかります。陸地に挟まれて狭くなってますから)東京港です。前回晴海埠頭と書いたんですが、着くのは有明のフェリーターミナルですね。すみません。間違えてました。これは誰のせいでもありません。単純に思い違いです。

当時の有明って言ってもね、ビッグサイトは無いし、何にも無いです。お台場も無いですよ。当時は13号埋立地って言ってましたもん。もちろん、フジテレビも無いですよ。夜中にヤンキーが集まるような所ですよ。僕もよく花火しに来ました(笑)

着岸して、順番に下船していくわけですけど、ここに降りてもほんとに何にも無いんですよね高知で知り合った人達もどうするかなぁって感じでした。男性二人は神奈川の方で、女性は埼玉の方だったかな。有明から都心を走って帰るのもしんどいねって話になって、首都高湾岸線で帰ろうとなりました。当時は首都高しか交通手段無かったんですよ。レインボーブリッジ無いですもん高速に乗っちゃうのでね、それぞれ自由解散って事で、また縁があったら会いたいねって感じで先にお別れを済まして走り始めました。ちょっとしたマスツーリングの気持ちで、湾岸線に入り、僕は海底トンネルを越えたすぐの出口、大井出口で出るんで、先頭を走って、大井出口でみんなに手を振ってさよならです。みんなも手を振りかえしてくれてね。良い奴らだったなぁ。やっぱり連絡先着ておくべきだったかなぁ。

そういえば、今回のツーリング記事では、やぇーの事は全く書いていませんでしたが、やっていないんじゃなくて、やりまくってました(笑)
当時はピースサインなんて言いましたけど、すれ違うバイクみんなでね、手を下げる暇がないくらいでした。そういうのを考えても、やっぱりバイク乗りって良いなぁって思います。バイクに乗ってるだけで友達になれるんですからね。だから、たまにTwitterで嫌な話を見かけると、悲しいですね。バイクは楽しく乗りましょうよ。

帰宅

高速を降りて、下道を走って1週間ぶりの自宅です。その前に両親はお店をやっていたので、お店に寄って、とりあえず無事な顔を見せようと思いました。それなりに罪悪感みたいなものもあったんですかね。店について、両親に会うなり、おっ!久しぶり!ですよ。流石にがっかりしましたよ。それなりに感動の再会なんてあるかなぁなんて期待した僕がバカだった。うちの両親にはそんな粋な感情なんて全く無かった。それで、おみやげは?ですよ。おみやげなんてあるか!貧乏旅行だし、バイクだから積めないわ!(笑)当時は宅急便も無いですから、送ることもできませんしね。それ以前におみやげなんて、僕の頭の片隅にもありませんでしたけど(笑)両親はおみやげが無い事にがっかりしてましたよ。なんて両親だ、途中で事故ってるのに。そしたらそのまま四国に向かうって言うから、大丈夫かなと思ったんですって。まさにこの親あってこの子ありです。四国で買ったこいのぼりおみやげとして店に置いて、久しぶりに板前をやってる親父のご飯を食べて自宅に帰りました。このこいのぼり、しばらく店に飾ってありました。なんか、親心って言うのを感じました。これも今だからわかるんですけどね。

自宅に帰って、荷物を解いて皮ツナギを脱いで、まずは風呂です。のんびりと風呂に入って、帰って来たなぁと実感しました。旅に出るって、大事かもしれませんね。に出ている間はもちろん楽しいんですけど、帰宅してからの、このほっとした時間も良いものです
帰れる場所があるのは幸せな事なんですね。

風呂から上がったら、もう爆睡です。荷物の整理なんてどうでも良い。とにかく寝ました。やっぱり疲れてたんですねぇ。

その後

ツーリングから帰って来てからは、それなりに忙しかったですよ。バイクも修理に出して、しっかりと見てもらうために、2週間近くバイク屋さんに入院してたかな。全部綺麗になって帰って来た時は嬉しかったなぁ。あと、事故の割合も決まりました。7:3の過失割合でした。右直事故の場合、バイク側もすり抜けをしてるんで、あまり強気になれないらしいです。みなさん、すり抜けは気をつけましょうね

この後、このGPZ400FⅡとは、結構ツーリング行きました。でも、日帰りだったり、1泊だったり。こんな長い旅は出来ませんでした。また乗りたいなぁコイツに。

自分の進路も決めました。進路なんて漠然としてたんですけど、やりたい道が薄らぼんやりとですが見えて来ました。その為の学費を稼ぐ為に、バイトも続けました。フェリーで知り合った女の子とは、何回かツーリング行ったり、都心で遊んだり結構良いお付き合いをしていたんですが、僕の方が忙しくなってきて、家も遠かったんでね。自然消滅です。ですが、これもすごい偶然がありまして、それから3年後くらいですかね。偶然再会したのですよ。それも仕事関係の打ち上げで。なんでいるの?って感じでした。先輩達には、当時の僕の話を聞かれてしまい、コイツは女に手が早いなんて思われてしまって(確かにナンパですからねぇ)会社の女の子からしばらく警戒されるハメになりました(笑)別に誰でも良いってわけじゃないわい!(笑)これで、この子と結婚でもすればドラマになるんですが、この時もこの後何回か食事をしたりしたんですが、僕の仕事柄、全く時間が取れなくて、私結婚するから実家に帰るの一言で終わりです。甘酸っぱい思い出ですね(笑)

このロングツーリング、本当にいろんな事を教えてくれました。この旅のおかげで自分というものを持つことが出来たって思いますし、いろんな物や景色を見て感動する事が出来るようになりました。これは仕事に生きましたね。達成感や感動ってなかなか味わえないじゃないですか。人に用意された物だったら出来るかもしれません。けど、自分で考えて行動してとなると、なかなか難しいですよ。僕はこう言った感情ってね、すごく大事だと思うんです。きっと山を登ったり、何かスポーツに打ち込んでる人って言うのは、こう言う事が面白いんだなぁって思います。バイクもね、こう言う感情を経験させてくれますよ、絶対。断言します。だからこそ、楽しくバイクに乗りましょうね。素晴らしい経験をさせてくれる素晴らしい乗り物ですから。
それでは、長い話にお付き合いいただきありがとうございます。今後も当時のツーリング記なんかも書いて行きたいと思います。
それでは!