8:ちょっと思い出話⑥初めてのロングツーリング⑤

こんにちわ!前回はツーリング途中事故って救急車に乗った所まででした。その後のお話を書きたいと思います。

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ponpoko-kintoki.hatenablog.com

 

 

病院

病院について処置室で先生が来るのを待っていました。ここまでも普通に歩いていましたし、緊急の状態では無いと判断されたのでしょう。なんだかのんびりしていました。

処置室の簡易ベッドに座って待っていると、若い看護師さんが入ってきて、皮ツナギを全部脱いでくださいと言って来ました。まぁ、別に恥ずかしがる歳でもありませんし、そそくさと脱ぎ始めたら、看護師さんの様子がおかしいんです顔を赤くして、下を向いていました。ツナギの下は、Tシャツとパンツだけでした

おいおい、こんなの見慣れてるだろ?

そう思いません?病院で、服を脱いで下さいって言われて、こんな反応されたの、後にも先にもこの時だけですよ。なんかね、そんなウブな看護師さんを見てるのが面白くて、妙に癒されちゃいました。まぁ、全部脱いで、渡された処置服?って言うんですか?前びらきの服に着替えて、レントゲン室に連れて行かれて、色々と撮られました。

処置室に帰ると先生がいて、簡単な問診です。目の前に指を出されて、ちゃんと見えてます?みたいな事もしました。雑談も中に挟んでくるんですけど、これも事務的でね。ちゃんと受け答えできるかとか、頭に障害が無いかを見ていたんだと思います。

僕は事故っちゃったぁなんて動揺するでもなく、冷静でした。これもウブな看護師さんのおかげですかね(笑)

そうこうしてるうちにレントゲンが上がり、色々と先生が見てるんですけど、骨は折れてる様子ないし頭も今のところは大丈夫。どこか痛いところありますか?と言われ、僕的には、右足首がなんか、痛かったので、右の足首くらいですかねぇって感じで、あとは擦り傷が少々位の本当に軽い傷でした。

後から知ったんですけど、事故のタイミングも良かったみたいです。車にはねられたのではなく、ちょうど、頭が出てきた車に突っ込んだと言うことらしいです。それも、元々速度を出していない上に、瞬間的にフロントブレーキを握っていたらしくて速度をもっと下げる事が出来た空を舞いましたが、それは、まぁ衝突のショックで転んだのと対して変わらない状態だったそうです。逆に重いバイクの下敷きにならなくて良かったみたいです。

もう一つ、僕が思うにきっと、高校の時の体育の授業で死ぬ程、柔道の受け身をやらされたのが生きていたのかもしれません。あながち、冗談ではないと思うんですよねぇ。実はこれから、20年くらい経ってからですかね、今度は歩道から、僕の方を確認しないで出て来た車とぶつかったんですけど、同じように飛んだんですよ。骨折とかはしなかったんですけど、その日の夜は打ち身で熱出ましたもん。10代の身体と40代近い身体では違うのは当たり前なんですけど、身体の柔らかさや咄嗟の判断力の低下は、どうしようもないですね。

まぁ、大した事も無いし、一晩泊まって様子を見ますか?と言われたんですけど、バイクも心配だったし、バイクが無事だったら、先に進みたかったですから、とりあえず、入院は無しにして貰いました。出来れば、このまま四国まで行きたいと先生に言ったら、ぶったまげてましたよ医者としてはOKとは言えないって。そりゃそうでしょう。とりあえず、今日は様子を見てくださいとの事でした。

その後、擦り傷と、足首の処置を、またウブな看護婦さんにして貰ったんですけど、その時も面白かったなぁ。僕の服の前がはだけちゃうんですよ。それにああ言う処置服ってズボン無いじゃないですか。看護師さん、また顔を赤くして、あの、前を閉じてもらえますか?って。パンツ履いてるんですよ。こんなんでこの看護師さん、これからやってけるの?って本気で思いましたよ。

高校の時、僕はサッカーやってたんですけど、その時のマネージャーなんて、僕らが練習終わりで裸で水浴びしてるの笑って見てましたよ。もちろんこの時もノーパンじゃ無いです。上半身裸です、念の為(笑)

それとも、そんなにこの看護師さんは箱入り娘なの?ほんと面白かった。

処置が終わって、皮ツナギを着て処置室を出たら、お巡りさんが待っててね。とりあえず、その場で簡単な事情聴取です。で、色々と手続きが終わり、とりあえず、明日の朝イチにもう一度診てもらう事にして、待っていた警察官と今度は現場検証です。

現場検証…傷ついた愛車

事故の現場にパトカーで戻ると、事故の相手方も現場検証をしていました。僕のバイクは、歩道にちゃんとスタンドを立てて置いてありました

何よりもバイクです。すぐにバイクの元に行って、色々と目視で点検しました。タンクに大きな傷とSP忠男の集合管に傷が少しついてて、ライトが割れて、ウインカーレンズも割れてて、メーターも割れていました。それ以外は、見た感じ大丈夫そうでした。キーが刺さったままでしたので、セルを回したところ、何回めかでエンジンもかかりました元気な集合管の音が良い音でしたね。

なんだよ、元気じゃん。ちょっと直したら行けそうじゃん。

嬉しかったですねぇ。全くこのまま帰るなんて頭になかったですねぇ。

現場検証は、まぁ大したことなかったです。典型的な交差点の右直事故。道路に引かれたチョークを見ながら、そうですね、みたいな感じでした。正直、事故の事なんて覚えてないですよ。やっちゃったぁ位な感じでね。だから、おおむね、自分の覚えてる事と間違いがないのであれば、同意していました

後続を走っていたライダーさんが色々と話していてくれてたみたいで、僕に不利な事はなかったですね。現場検証を終えて、事実確認を相手として、その後は補償の話し合いです。

相手はもう自分の保険会社と話が出来ていたみたいで、僕の方はと言えば、病院にいましたのでそんな暇も無く、とりあえず、お互いの連絡先交換をして、本来ならばそれで後は保険会社との話し合いでって事になるんですが、僕の場合、バイクを直して先に進まなくちゃいけないんで、相手に知り合いのバイク屋は無いかと聞きましてね。知り合いのバイク屋を紹介してもらって、一緒に行きました。

事故の処理なんで、相手もバイク屋に事情を説明しなきゃいけなかったんでしょう、色々とバイク屋さんと話してましたよ。

傷ついた愛車の応急処置

バイク屋さんまでは自走しましたよ。全然走りました。バランスも悪くなくて、普通でしたよ。

バイク屋さんも色々と見て、バイク本体は、まぁちゃんと見ているわけじゃないから何とも言えないけど、とりあえずは問題無いだろうと言う事でした。割れたライトは、うちにあるライトで代用できる、ウインカーレンズも僕は小さいものに交換してたんですけど、ちょうど同じパーツがあるって事でした。けどメーターだけは今はパーツが無いから直らないとの事で、今、走れるようになればそれで良いと、ライトの交換と、その他、もう一度バランスを見てもらう事にしました。時間的に事故ったのがお昼頃で、もうすでに夕方を回っていてヤバい、宿が無い、こんなんだったら病院に一泊すれば良かった、なんてちょっと後悔をしてね。事故った相手にどこか、安い宿が無いかと聞いたら、バイク屋さんが宿屋に連絡してくれまして、今日の寝床を確保する事が出来ました

そのバイク屋さん愛車を修理している間に、電話を借りて、実家に電話をして事故った話をしたんですよ。もう無断外泊三日目ですよ。なのに、うちの親は、あっそうみたいな感じで拍子抜けでした。それが演技だったかどうかは分かりません。ただ、うちの親はよく言ってたんですよ。バイクに乗ってどこかに出かける時に心配ばかりしてたら疲れるから、心配するのをやめたと、バイクに乗っている時点でいつ死んでもおかしくないからってね。事故って死んだら何かしら連絡来るだろって。腹が据わってるのか、何なのかよくわからないですけどね。ある意味、達観しちゃったんですかね。一度飛び出すといつ帰ってくるかわからない、アホな息子を育てているうちにね(笑)

で、親から保険屋さんの電話番号を聞いて、保険屋さんにすぐに連絡してね、相手と話してもらって、事故の補償等はお互いの保険屋さんでって事で、話はまとまりました。

そのうちに、バイクの応急処置が終わりまして、バイクを見ると、

あれ?ライトが丸目になってる。カッコいいじゃん。

そうなんですよ。GPZ400FⅡって、ノーマルはでかい四角目なんですよね。

それが丸目になって雰囲気が変わって、カッコ良くなってるんですよ。メーターは、スピードメーターが動かなくて、それ以外の燃料計は液晶なんですけど、ちょっと割れてるんですが、一応生きてるみたいで、タコメーターは動いてました。まぁ、当時はリザーバータンクなんてありましたから、もし燃料計がダメで、燃料の量がわからなくてガス欠になっても、リザーバーでGSまで行けるでしょって軽く考えていましたし(そんな事をたくさん経験してたんです)スピードメーターにしても、車の流れに乗ってれば、スピード違反にはならんだろうと思いました(本当は、ダメですよ。整備不良切られちゃいますよ)

やった!先に行ける!ほんとに嬉しかったですね。何より、途中リタイヤだけは絶対にしたくなかったですから。

バイク屋さんに丁重にお礼を言って、紹介してもらった宿屋さんに事故の相手に連れて行って貰いました。考えてみたら、相手もいい迷惑ですよね。保険屋さんに任せたら、後はもう終わりなのにね。相手の宿まで世話してね。もう夜ですよ。自分の車の修理の事も考えなきゃいけないのに。ほんと、こんな言い方は何ですが、良い人で良かったです。おかげで、リタイヤしないで済みました。改めてお礼を言います。

予定してなかった一泊

この日の宿は全く覚えていません。ほんと、全く記憶に無いんですよ。ただ、もう一度実家電話をして、ことの経緯を説明して、帰るのは後五日後かなぁなんて話をしたのは覚えてます。あと、親戚の家に一晩お世話になった事と、事故った事は言わないでと頼んだ位ですかね。食事をしてすぐに寝ちゃったのかな。色々あって疲れちゃったんでしょうね。

 

今回はここまでにしておきます。ツーリング途中の事故って焦りますよね。パニックです。けど、何だかこの時の僕は冷静にいられました。ウブな看護師さんの存在が大きかったかなぁ(笑)

幸いにも、バイク大きな修理も必要なく、とりあえず応急修理で先に進めるというラッキーな展開でした。一度は、リタイヤかぁって諦めたんですけどね。

では!