6:ちょっと思い出話④初めてのロングツーリング③

こんにちわ!前回は途中で知り合った二人のライダーと宿を共にしました。その翌朝です。

 

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二日目の朝

次に日の朝は、前日の爆睡のおかげか、気持ち良く目が覚めました。本当だったら、ここで朝風呂なんて洒落込みたかったんですけど、まだまだ目的地の四国までは遠いんで、我慢してそそくさと荷造りを始めました。

今日は待ちに待った快晴ですよ。昨日までの雨が嘘みたい。ほんと良かった。もう雨の長距離は嫌です。

ブーツは、昨日入れた古新聞が功を奏したのか、さほど中は濡れていなくて、ちゃんと履ける状態になっていましたが、問題はグローブです。そりゃあね、一日濡れてるんですもん。乾くはずもなく、濡れた状態でグローブをするのも嫌だったので、荷物に括り付けて、走りながら乾かす手段を取る事にしました。レインウエアは、水分をしっかりと拭き取って、丁寧に畳んで、荷物に入れました。もう、雨は降らんで欲しいなぁと思いながら。

荷造りも終わって、そろそろ出発です。昨日、一緒に泊まったライダーさん達と簡単に別れを済ませて出発です。

この時は、連絡先を交換してないんですよね。スマホなんてない時代ですし、連絡先って言えば、直電じゃないですか。なんか、直電って重いっていうか、聞きづらいって言うかね。女の子に電話番号を聞くわけじゃないのにね(笑)まぁ、お互いにどこかでまた会えたら良いねって感じでした。今みたいに連絡手段が簡単だったら、仲が良い友達になれたかもしれませんね。

先に出発した二人を見送った後、タバコを一服して、僕も出発をしました。

琵琶湖一周してみようかな…

さて、国道1号に戻り、鈴鹿峠を越えて、忍者の甲賀市を素通りして(笑)競馬のトレセンがある栗東市も素通り(笑)

はっきり言います。当時の僕には、両方とも全く興味がありませんでした天気も良かったので、そんな所を走ってるなんて全然わかっていなくて、晴れているのが嬉しくて快調に走っていましたね。

ここで、ちょっとお金を下ろすために、郵便局に寄りました。大手銀行のキャッシュカードでも良かったのですが、支店を探すのが大変だろうと言う事で(当時は、現在みたいにネットワーク確立してませんでしたから)全国、比較的どこにでもある、郵便貯金を選びました。

案の定、全く知らない町でも郵便局は比較的簡単に見つかり、無事お金を下ろすことが出来ました。なんせね、GWにかけてのツーリングでしたから、平日にお金を下ろしておかないと大変な事になるのですよ。

そんなこんなで、琵琶湖です。国道を走っているだけじゃ大きさもわかるはずも無く、なら一周回ってやるかと、湖畔を走り始めたは良いんですが、

思ったよりデカい!これ、彦根長浜の方行っちゃったら、すぐに北陸じゃん。ヤバい、こんなん一周なんて無理!

と言う事で、琵琶湖大橋を渡って、対岸に渡り、また大津まで戻って来ました。琵琶湖大橋料金取られたんじゃないかなぁ。でも、この時はもう慣れてましたね。晴れてましたし、横浜新道事件のような事はなかったですよ(笑)

琵琶湖の大きさを身を以て知った僕は、国道1号に戻り、山科を越えて京都に入りました。そういば、以前、NHKブラタモリ山科は重要な交通拠点であるみたいな事をやっていましたけど、確かに地図で見ると山に囲まれている盆地の京都に比較的、平地でつながっているんですね。それで、琵琶湖につながり、海運で北陸とも繋がると。今だと良くわかるんですけど、当時の僕は、そんな事興味も無いので、もちろん素通りです(笑)

東海道の終点五条大橋

京都に入ったら、流石に素通りは出来ませんよね。実は、この時が僕の初京都だったんですよ。中学、高校共、修学旅行は京都じゃなかったんで、ちょっと感動しました。
見出しで、五条大橋なんて書いてますけど、正直言って気が付かないうちに渡ってしまったんですね。

だから、東海道を走破したなんて感動は、残念ながらありませんでした(笑)で、知らないうちに東海道の終点五条大橋を渡って、二条城に行きました。

他にも見る所いっぱいあるだろうと思うんですけど、二条城京都市内の中心部にありましたし、駐車場も分かりやすかったんでね、それに、歴史が変わった場所でもありますから行ってみました。

国宝の二の丸御殿を見学しながら、ここで徳川最後の将軍慶喜公が大政奉還を決めたのかとか、数々の文化財を見ながら、鶯廊下を歩いていました(笑)

あまり、京都でゆっくりもしていられませんので、見学もそこそこに、京都を出ようと思います。市内のGSで給油をして、アルバイトの店員さんにちょっと道を聞いたら、アルバイト君が上の人に怒られちゃったんですよね。京都の人怖っ!て思いましたよ。接客中なのにね。ごめんね。バイト君。

思い付きで奈良へ

このまま1号大阪まで行けるんですが、泊めて貰う予定の親戚の家は、大阪と言っても市内から離れているんですよ。前日地図を見て調べていたら、奈良から入るのとあまり距離も変わらないなぁと思ってたんです。なもので、大阪市を通って向かっても良かったのですが、どうせだったら、奈良から入ろうと思いまして、はい、思い付きで奈良方面に進路変更です

京都からどうやって行ったのかなぁ。ここら辺があまり思い出せなかったんですけど、多分24号線を使ってると思うんですよね。標識と地図の睨めっこだったと思いますよ。

奈良に着いたら、なんとなら・シルクロード博覧会がやっているじゃないですか!まぁ、僕はシルクロードには全く興味がなかったんですけど、とりあえず、せっかくだから見てみるかと言う事で、メイン会場と博物館だけ行きました。

奈良の国宝級の仏像が一堂に会すなんてありましてね。教科書に載ってるような仏像があるんだと軽い気持ちで言ってみたんですけど、これは、ぶったまげましたね。いや、すごい迫力なんてもんではないですよ。圧倒されました。十二神将だったり、イケメン阿修羅像、憂いのある菩薩様だったり、あまり仏像に興味がなかった僕が、いつの間にか引き込まれていましたね。教科書に載っている有名な仏像をいっぺんに見れたって、良い経験をさせて貰いました。それ以来、仏像好きになりました(笑)

仏像を堪能して、奈良を出発して、二日目の目的地大阪に向かいます。天理市に入った時も驚きましたね。さすが天理教のお膝元。信者の皆さんの宿泊施設だらけでした。天理市を超えて165号に入って、大阪方面に向かいます。

大阪到着

晴れていたので、結構順調に進んだんですかね。鈴鹿からそんなに疲れもなく、夕方6時くらいには目的地の親戚の家に着いたと思います。事前に連絡はしていたんですが、親戚のおじさん、おばさんにしてみたら気が気じゃなかったでしょうね。会った時の顔が、なんとも言えない顔をしていましたもん。これは忘れられないですね。すごく心配かけちゃったなぁと申し訳ない気持ちになりました。

挨拶もそこそこに荷物を下ろしていたら、玄関先に新聞紙が置いてあって、ここに荷物と皮ツナギを置いてって言われました。ちょっとショックでしたね。確かにね、綺麗好きな人からしてみたら、長距離走ってきたライダーなんてボロボロで汚いですよ。でもねぇと思いながらもね、言われた通りにしましたけれどね。

皆さん、バイクに乗るときはなるべく清潔にしましょうね。バイクに乗らない、知らない人の感覚はこう言う感じですよ。バイク乗りの理屈もありますけど、乗らない人の理屈もあります。お互いに嫌な思いをしないように、注意すべきところは注意しましょうね

皮ツナギを脱いで、着替えたらお風呂を沸かしてくれていて、ありがたく入らせて貰いました。まぁ、綺麗好きのおばさんからしたら、ドロドロのまま、家の中をうろちょろして貰いたくなかったかもしれませんね(笑)新築でしたし。

本当はね、親戚の家に断られたら、宿を探すか、最悪野宿も考えていたんですよ。そのための寝袋も持っていましたし。多少、嫌味に感じても、ありがたいですよ。お風呂と布団で寝れるのは。
今思うと、おじさんもおばさんも迷惑だったんじゃないかなぁと思います。おじさんなんか、仕事を早退して僕を待っててくれましたからね。ほんとすみませんでした。もうお亡くなりになっておりますが、この時の事は忘れていません。ありがとうございました
夜には、大阪市内に住んでいる従兄弟も来てくれまして、おかげで、楽しい夜を過ごす事が出来ました。

 

今回はここまでにしたいと思います。次回はこのツーリング最大の事件が待っています。

それでは!