NETFLIX〈ワンピース実写版〉を見た!
見ましたよ!話題のワンピース実写版。NETFLIXで配信が始まりましたが、レビューも軒並み高評価ですね。僕もコロナで自宅療養中なので暇なんで、8話一気見しました。そこで僕なりの感想を書きたいと思います。(今回はちょっとネタバレ有りかも)
結論
先に結論言っちゃいます。面白かったですよ。よく出来てるなぁって素直に思います。お金もかかっているし、確かに、ワンピースの世界観を実写化するには、こうするしかないんだろうなって思いました。
向こうの人はコミックの実写化がうまいですよね。
「バットマン」にしても「スパイダーマン」にしても「スーパーマン」にしてもね。ちゃんと原作の世界観を実写に落とし込んでいます。真剣に創っている証拠ですよね。
感性の違い
多分感性の違いというか、海賊に対するイメージの違いというかね。それは感じました。
原作の尾田先生の画ってファンタジーな可愛らしいところあるじゃないですか。それがね、全部リアルになってしまったもんだから、ビックリですよ。バギーなんて狂気じみてますよ。
それが悪いって言ってるんじゃ無いんです。これはこれでカッコいいんです。
例えばね、原作だと、海賊みんな小綺麗じゃないですか。ところが、実写版は、海賊みんな小汚いんですよ。小汚く見えるって言った方が良いのかな。それがリアルで生々しいんですよね。「パイレーツオブカリビアン」だって、海賊みんな汚いもん(笑)海の男だから、そんなの気にしてらんねぇっていうのが伝わってくるんですよ。海兵の制服だってヨレヨレです。ガープと副官のボガードはビシッと決めてますけど、きっと「海軍は紳士たれ」を実践してるんですよね。
それに海賊ってやっぱり「悪者」なんですよ。これは徹底的にそう描かれてます。
日本人の感性だと海賊=義賊的なイメージあるじゃないですか(僕だけかな)
松本零士先生のキャプテンハーロック然り、クイーンエメラルダス然り、勿論ルフィもね。
だって略奪しないですから。自分から喧嘩売らないし、ただ自由を求めて冒険しているってイメージですよね。それがこの実写版の海賊達って悪いんですよ。もちろんルフィは違いますよ。アルビダもバギーもキャプテンクロもアーロンも悪いんだこれが。気に入らなかったら殺しちゃうもん。
だから村の住民も海賊は「悪者」ってなってるんですよ。そりゃそうですよ。こんな悪い奴らばっかりですもん。完全にアウトローです。実写な分、そこら辺が生々しいんです。
尾田先生って凄いなぁって思うのは、悪い海賊でも、どこかキャラクターとして憎めない要素があったりするじゃないですか。そういうキャラクター作りをされていると思うんですよね。で、殺しを描写しない。バギーなんて正にそうですよね。本当にピエロ的な役回りですよね。ところがね実写版のバギーは狂気のピエロです。メイクからしてそうです。あの狂気じみた顔のドアップは、「バットマン」のジョーカーですよ(笑)小悪党なところは変わりませんけど(笑)アメリカ人はピエロに何かあるんですかね(笑)
というわけで、そういった感性の違い的な部分が沢山あります。なので、原作漫画やアニメと同じようなファンタジー要素を期待して見ちゃうと、がっかりしちゃうかもしれませんね。ただね、これが悪いと言っているわけじゃないんです。これはこれでアリだななんて思っちゃうんです。
キャラクター
キャラクターにしてもね、素晴らしいキャスティングだと思いますよ。吹き替え版はアニメと同じ声優さんですしね。だから余計にそう見えるのかもしれません。これもさすが大御所声優さんです。アニメと微妙に変えてるんです。これは凄い事ですよ。何十年もやってきたキャラクターを違うお芝居で演じるんですもん。これが全く違和感ないんですよ。
ウソップなんて鼻が長くなくてもウソップです。
グルグル眉毛じゃなくてもサンジです。
ゾロは、本当にカッコいいって思いました。
ナミは、初めはね違和感ありました。だって尾田先生の女性キャラって、めちゃくちゃスタイル良いじゃないですか。このナミは少しゴツいんです(ごめんなさい)だけど、やっぱナミだなぁって思えましたよ。
ルフィはごめんなさい、僕、まだ違和感あります。雰囲気は、まんまルフィです。尾田先生も言ってましたし、ルフィは彼しかいないって。けどねぇ、なんだろうな、なんか違和感あるんですよ。これは、台本のせいかもしれませんね。
ルフィって、何か考えてるようで何にも考えてないけど、本質をズバリと見抜く力があると思うんです。やる時はやるけど、どこかすっとぼけているじゃないですか。良い意味で力が抜けるというかね。でも、何よりも仲間を大事にしてる。仲間の抱えている物を全部背負っちゃう器の大きさがあると思うんですよ。だから仲間もルフィを信頼してるわけじゃないですか。
実写版では、そこら辺の人間関係が薄いと思うんですよね。一応描かれているんですけど、なんか薄いんです。ルフィがニコニコしてる印象しかないです。原作ではそこら辺すごく丁寧に描かれていましたからね。それがちょっと残念だったかなぁ。
8話で5人の仲間が揃うところまで描くわけですから、尺が足らないのはわかりますけどね。
とにかく麦わらの一味だけじゃなく、全体的に人間関係の描写が薄いなぁって感じました。ネタバレになるんで書きませんが、ゼフとのあのシーンとか、ナミのシーンとか。
あとね、これはないだろって思ったキャラがいます。
ズバリ、マキノさん、くいな、カヤ、ノジコです。
前にも書きましたが、尾田先生の描く女性は本当にスタイルが良いです。現実にはいないですよ、そんなスタイルの女性。にしてもこれはないだろって思います。
マキノさんなんて、完全にモブキャラ扱いですよ。ルフィの優しいお姉さん、お母さん的な人じゃないですか。赤髪海賊団の癒しの女神ですよ。それが二重顎だもんなぁ(泣)
くいなは僕のイメージと全く合いません。ゾロの大切なエピソードがこのくいなのおかげで、全く感情移入できませんでした。だって儚さが全くないんだもん。ただの気の強い女の子なんだもん。本当にゾロのこのエピソードはダメダメだと思います。なんか「ベストキッド」を見た時のような違和感。日本を欧米人が間違えた解釈で描いちゃったみたいな感じ。おじぎからしてダメです。それで、くいなで尚更がっかりです。めちゃくちゃ良いエピソードなのに。
カヤは、まぁくいなに比べると良いかもしれないけど、でも僕はダメだったなぁ。女を感じちゃったんですよね。ワンピースって極力そう言うのって無いですよね。サンジは別としてね(笑)ここはネタバレしちゃいますけど、いきなりの登場がクラハドールと腕組んでるんですもん。身体が弱いって設定だから仕方がないですけど、あれは無いなぁ。まるで恋人同士の腕組みに見えました。顔色の悪さも酷かったなぁ。病気設定ですからね、そう言うメイクをしたんでしょうけど、元々目鼻立ちがはっきりしている顔立ちの女優さんですから。ちょっと怖かった。あのメイクだと女優さんが気の毒だったかもしれませんね。
ノジコは最悪です。これはキャラクター設定が悪い。僕はここでポリコレ云々は言うつもりはないです。ノジコが黒人だろうが、くいなが日本人じゃなかろうが、そんなのどうでも良いんです。けどね、ノジコのナミに対する態度、あれは許せないなぁ。
これもネタバレですが、いきなりツバ吐くんだもん。ノジコはナミのことをちゃんとわかってるお姉さんじゃなきゃダメですよ。じゃないとナミかわいそうじゃん。
ツバ吐くって一番、人の嫌な部分出ると思うんですよね。それ見せちゃうんだもん。ノジコのイメージ壊れました。タトゥーのエピソードも無いしね。姉妹同然で育って来たんだろ?信じてあげなよって思いました。
それ以外にもキャラクターに関して言いたい事はいろいろあるんですけど、言い出したらキリがないですからね。実写版全否定になりかねませんから(笑)
もう一度結論
このシーズンは、エピソードもすごいはしょってますけど、面白いと思いますし、よく出来ていると思います。セカンドシーズン楽しみです。しかし、これは原作と別物だと思って見たほうが良いと思います。
もともと、漫画原作の実写版で成功した作品って少ないじゃないですか。それに比べたら、大成功ですよ。ただでさえ、ビッグタイトルのワンピースですもん。作る側も相当なプレッシャーだと思います。よくぞここまで創り上げたって思います。
けど、やっぱり世界配信なんですよね。尾田先生の日本人的な浪花節の部分が薄くなっちゃってるのが気になると言えば気になります。日本人のメンタリティの部分がもっと見たいなぁなんて思っちゃうんですよね。でも、これって作品の出来が良いからそう思うのかもしれませんね。
勝手な事を書きましたが、これが僕の率直な感想です。別に否定しているわけではありませんから、誤解しないで下さいね。楽しめる作品だと思いますよ。NETFLIX入っている方、ぜひ見てみて下さい。
それでは。