3:編集アプリケーションソフト【動画編集初心者向け】

ー初めにー

さて、PCも用意できたし、あとはアプリケーションソフトをインストールするだけとなるわけですが、映像編集アプリケーションソフトが沢山出ていて、何を選べば良いかお困りのことだと思います。
App Storeで検索しただけでも、有料、無料併せて、あることあること。
今回は、そんなアプリケーションソフトの事を書こうかなと思います。
これから、映像編集を始めようと思っている方のご参考になれば幸いです。

 

ー現場で一番使われているソフトは?ー

実際の現場では何を使っているのか気になっていらっしゃると思います。
現場で多く使われているということは、実績もあるということですから、そこから選ぶのも間違いではありません。
わからなくなった時の参考サイトやYouTubeには動画も沢山上がっています。

現在、現場で一番多く使われているソフトは、ズバリ、

Adobe PremireProです。

Adobe PremirePro

www.adobe.com

なぁんだという声が聞こえて来そうですが、やっぱりAdobeは強いですよねぇ。

PhotoshopIllustrator、AfterEffectをはじめとした画像、映像ソフトとして古くから実績もありますし、
世界中の多くのクリエイターが使っています。モーショングラフィックスなどのテンプレートやプラグインも、有料、無料多くの物がweb上にが上がっています。
値段的にも、Creative Cloudコンプリートプランで月/6,480円、年/72,336円です。

学生、教職員割引や、法人割引もありますし、タイミングが良ければ、割引プランが出ることもあります。30%前後値引きされますのでお得ですよね。ただ、これに関しては、いつ開催されるのかわかりませんので、タイミングが合えば程度に抑えておけば良いのではないかと思います。何ヶ月も待つことになるかもしれませんからね。

コンプリートプランAdobe製の全てのソフトが使えるわけですが、単体だと月/2,728円からとなっています。

3つ以上使うのであれば、コンプリートプランがお得と公式でも明記されています。

PhotoshopIllustratorはよく使いますし、ちょっと勉強してAfterEffectなんかも使えれば、かっこいいモーショングラフィックスも作れます。出回っているテンプレートなんかも、AfterEffectが無ければ使えないなんてものが沢山あります。

これだけで3つのソフト使っちゃいますよね。

それ以外にも、オーディオの編集ソフトのAuditionやアニメーション制作ソフトなど、創作心を刺激するソフトが揃っています。
フォントも沢山ありますし、別途、月/3,828円(10アセット)かかりますが、AdobeStockなんてロイヤリティフリーの画像やテンプレート、音楽を使える物もあります。
まぁ、言ってしまえばAdobeだけで完結しちゃうんですね。
僕はAdobe信者ではありませんが、便利なのは間違い無いのですよ。これだけ揃っていますし、ソフト間の連携もできていますから。

サブスクになって買いやすくなったのも大きいです。昔は、一つのソフトで、数十万しましたからね。
なので、僕は仕事のこともありますので、PremireProを使っています。

Adobe一択じゃんと思われるかもしれませんが、実はそうでもないんですよ。

DaVinci Rssolve

www.blackmagicdesign.com

これも最近よく見かけます。
僕なんかは、DaVinciと言えば、テレシネ(フィルムからビデオ信号にするスキャンみたいなものと考えて下さい。)時に適切な色を作る為のカラーコレクション(色補正ですね。今はグレーディングなんて言いますね。)の為の機械って言うイメージが強かったです。
オーストラリアのBlackMagicという会社が作っています。

この会社は、カメラやスイッチャー、ストレージやエンコーダーコンバーターまで放送機器全般を比較的安価に開発販売しています。
安価とは書きましたが、スペックが低いと言うわけではなく、とてもコスパが良いと言えると思います。その証拠にBlackMagic製品は沢山のクリエイターさんや映像業界で使われています。

先程、テレシネのイメージと書きましたが、このソフト、やっぱりカラーグレーディング強いです。

CMや映画だと、RAWLog撮影をして、撮影後にカラーグレーディングをして色補正をするというか色を作るのが一般的なんですが、(こういった専門的な事は、後日書いて行きたいと思います。)その場合、DaVinci Rssolveを使うことが多いですね。Premiereでも作業出来ますが、やっぱり色に関してはDaVinciですね。プロのカラリストも昔から使っていますからね。
そんな強力なグレーディング機能を持っているソフトに、編集やVFXモーショングラフィックスやオーディオまで、オールインワンで出来ちゃう優れものソフトなんです。

それにそれにですよ(知っている人いると思いますけど)このソフト無料なんですよ。凄くないですか?

有料版だと42,980円でDaVinci Resolve studioとなり、無料版で出来ることはもちろんの事、自動AI領域トラッキングに対応したDaVinci Neural Engine、ステレオスコピック・ツール、多数のResolveFXフィルター、FairlightFXオーディオプラグイン、高度なHDRグレーディングをサポート…しているそうです。

これはね、本当にプロが使う物なんで、初心者の方は必要ないです。ていうか、普通に作業をする場合、無料版で全く問題無いです。
すごいですよねぇ。

実はこれ、何が便利かというと一つのプロジェクトで全ての工程が出来てしまうんですよ。

今までですと、それぞれ専門の職種の人がいて、違うソフトを使って作業を行なっていたわけです。その度に、映像データを書き出すわけですね。

まぁ、これがめんどくさいんです。毎回レンダリングして、書き出して。時間も結構取られるんですよ。

これが、皆同じソフトを使っていれば、プロジェクトと素材が入っているストレージを持っていけば、作業出来ちゃうんです。サーバーを建てれば、別にストレージを持ち歩かなくても良いですよね。という理由で、このソフトを入れているポスプロも増えて来ました。
HPを見ていただくとわかるんですけど、専用のキーボードや、コンソール、パネルなんかも売っているんです。これ、結構便利だと思いますよ。
ちなみにi-Pad版もあります。

AVID MediaComposer

www.avid.com

老舗中の老舗ですね。このソフトが原点に近いんじゃないですかね。

僕もこのソフトからノンリニア編集(簡単に言えば、データベースの編集、逆にスイッチャーなんかを使うテープベースの編集をリニア編集と言います。)を覚えました。

僕にとっては、基礎を覚えたソフトです。

でもね、このソフト、初心者には難しいかもしれませんねぇ。もともとFilmComposerという、映画の編集用からできたのですが、それなりに知識が必要かもしれません。しかし、老舗な分、これじゃなきゃっていうスタジオもありますし、映画業界では根強く使われています。
MediaComposerには、無料版のFirstというものがありますので、AVIDを使うのであれば、変に他のソフトでクセをつけるより、初めからAVIDというものに慣れてしまうという手もありますかね。

有料版となると、月/4,700円からとなっています。ただHPでは、USドル表記になっていますので、為替で変動するかもしれません。

 

FinalCutProX

www.apple.com

Appleが開発提供しているソフトです。Appleなだけに、Mac版しかありません。

このソフト、以前のバージョンFinalCut7では、かなり使われていました。僕も使っていました。FinalCut7一択と言っても良かったかもしれません。

何よりも使いやすかったんですよ。

それに、業界標準のコーデックである、Apple Proresを使うのが前提でしたから、あまり余計なセッティングが必要無かった。また制限はありましたが、結構幅広いコーデックの物を読み込めました。今は当たり前のことですが、当時は画期的でしたよ。なんせ、AVIDだとAVID専用コーデックでないと作業出来ませんでしたし、Premireは、まだまだ発展途上でした。

このソフトは、一気にノンリニア編集を一般的にしてくれたソフトです。これのおかげで、映像業界内では、Macユーザーが爆発的に増えましたし、本当にエポックメイキングなソフトだと今でも思います。

サポートが終了しても、OSを上げないで、使い続けている人もいたぐらいです。
しかし、それもFinalCutXにメジャーアップデートするまでです。残念ながら、アップデートされたものは、以前に比べて見る影も無くなってしまいました。
Macにはi-Movieという簡易編集ソフトがあるんですが、これにちょっと毛が生えた程度の印象になってしまったんですね。(個人的な感想ですよ。あくまで)
開発組織、形態が変わったとか、色々な要因があるとは聞いていますが、日々、作業をするものにとっては、そんなの関係ないですし、僕もサポート終了までギリギリまで使っていましたね。
それから一斉に他のソフトに移って行くことになるのですが、僕の場合はPremireProに変えました。

当時は、まだ安定してなくて、アップデートされても、安定しているバージョンを使い続けました。なので、僕のMacには、複数のバージョンのPremireProがインストールされています。これは、当時の癖ですね。

脱線しました。話を戻します。

そんなこんなで、FinalCutから長く離れたのですが、最近は使いやすいよって声が聞こえます。確かにHPを見ていても、良いかもって思えます。
FinalCut特有の(というか、Mac特有?)直感的に作業を進められるっていうのは大きいです。他のソフトだと、これやりたいけど、どこだっけ?っていうのが、FinalCutを使っている時はあまり無かったような記憶があります。

これって、凄いストレスが軽減されるんですよ。てことは、作業に集中出来るわけです。
かなりの数のYouTuberさんが使っているみたいですしね。値段的に買い切り45,000円となっています。i-Pad版もあります。

EDIUS X Pro

www.ediusworld.com

これは残念ながら僕は使ったことないです。あまり特徴なんかも聞いたことないんですよね。けど、これを入れているスタジオもありますので、悪いソフトではないと思います(こんな書き方だと怒られちゃいますかね。)通常盤で買い切り65,780円です。

ーまとめー

さて、4つほどご紹介させていただきましたが、他にも有料、無料沢山あります。
正直、慣れてしまえばどれでも良いっていうのが、僕の感想です。こんなことを言ってしまうと元も子もないですけれどね。

でもね、これ本当なんですよ。出来上がりが同じなら、簡単な方が良いに決まっていますし、簡単であれば、よりクリエイティブな事に頭を使えます。

極端な言い方をしていますが、編集ソフトなんて、あくまで手段でしかないわけですから。

最終的には、よりクォリティーの高い作品を作ることが目標なわけです。編集ソフトの扱いに慣れていなくて、自分の作りたいものを表現出来ないなんて本末転倒です。

多くの人が使っているソフトは、それなりに理由があるのです。

まずは、どのソフトもお試し版がありますから、そういったソフトを使ってみるのも良いのではないでしょうか。そこで、自分に合っているとかがわかると思いますし、いろいろと勉強にもなります。

映像業界に就職したいなんて人は、選択肢はそれなりに絞られてきます業界標準の物を覚えれば就職してから楽です。

個人で楽しむ分には、無料でも素晴らしいソフトがあります。自分の使用目的、これを考えるのも重要だと思います。

ー最後にー

僕のブログでは、これが良い!なんて書き方はあまりしません。責任逃れなんてところもありますが、実際に使ってもらうとわかるんですけど、編集って奥が深いんですよ。

クリエイティブな面はもちろんの事、PCの知識も勉強しなければならないですし、技術的な部分も知らなければいけない。ソフトを覚えるのに途中で挫折しちゃうかもしれない。だからこそ、自分で納得した道具(ソフト)を選んでもらって、長く映像沼に浸かってもらいたいと思ってるわけです。
簡単に楽しい映像を作って盛り上がりたい!とか、映像でバズりたい!なんて人は、僕のブログは向いていないかもしれません。
作品を作りたい!映像業界で働きたい!っていう人向けに書いています。
こんなスタンスのブログです。今後も情報を発信して行きたいと思いますので、ご参考になれば幸いです。

では!また次回!